EXCELで確率計算④ 二項分布の確率関数BINOM.DISTの関数形式 ー 確率質量関数と累積分布関数の違い
どうもわださんです。
前回の記事で二項分布のEXCEL確率関数BINOM.DISTをご紹介しましたが、
その中で出てきた関数形式の『確率質量関数』と『累積分布関数』の違いについて
今回は説明したいと思います。
1.BINOM.DISTの確率質量関数って?
前回も登場した下記の表が再び登場です。
表に記載の通り、関数形式=0もしくはFALSEのとき
確率質量関数が計算でき、それが二項分布の確率となります。
もう少しいうと、下記の二項分布の確率式を計算していることになります。
つまり、
BINOM.DISTの確率質量関数 = nCr・Pr・(1-p)n-r
ということになります。
2.BINOM.DISTの累積分布関数って?
累積分布関数はOC曲線のロットが合格する確率を計算できるのですが、
OC曲線と2項分布の関係をおぼえていますか?
例えば、合格判定個数1個の場合は、
サンプルの中に1個までは不適合品が混ざっていてもOKという意味で、
ロットの合格確率としては、
・ サンプルの中に不適合品が1個発生する確率と
・ サンプルの中に不適合品が0個発生する(つまり不適合品なし)確率
を合計した確率となるのでした。
(※ このあたりの話はこちらを参考に。→ OC曲線③ 二項分布からOC曲線を作る方法を解説します。)
つまり、
二項分布の確率関数BINOM.DISTの
累積分布関数は指定した成功数までの
確率質量関数の合計(累積)を計算してくれる
っていうことになりますが、
こいつ何言ってるの?ってっ感じかもしれないので、
下のグラフをみてださい。
このグラフは、試行回数(=サンプル数)100の時のグラフで、
Aは成功数0の時の確率質量関数つまり、
試行回数100、成功数0、関数形式0とした時に
成功率(=不適合品の発生率)を横軸とて0~10%の間で推移させたときの
確率をグラフにしたものになります。
Bは成功数を1した時のグラフです。
Dは成功数(合格判定個数)=1で、関数形式1つまり累積分布関数(=OC曲線)のグラフです。
合格判定個数1個のOC曲線は、
成功数(サンプル中の不適合品の個数)が0,1個発生する確率の合計なので
グラフAとグラフBの合計と考えることができます。
上のグラフではグラフCとして作成しているのですが、
グラフDと完全に化なさっているので見えなくなっちゃています。
以上で本日は終わりです。
最期まで読んでくれてありがとうございました。