【独学QC検定】二項分布のはなし その4=なぜ二項分布を学ぶの?=

どうもわださんです。
ここまで3回にわたって二項分布を取り扱ってきましたが、

なぜ、QC検定で二項分布を学ぶ必要があるのでしょうか?

今回はこのテーマで話をしたいと思います。

1.QC検定おいて二項分布を学ぶ意味って?

まずは前回までのおさらい。
前回「【独学QC検定】二項分布のはなし その3=二項分布の使い方=」と称して、
二項分布の使い方を解説しました。

その時に例題として取り扱った
「コインの表が出る確率」や
「トランプのハートが出る確率」は、
いずれも「ある事柄が発生する?or発生しない?」の2択の問題に対して、
その確率を計算していることになります。

つまり、簡単に言ってしまえば二項分布とは2択の確率を計算していることになります。

では、QC検定で二項部分布を学ぶ理由とはなんでしょうか?
それは、
二項分布を使うと『部品不良が発生するか?しないか?』の確率計算することができる
ようになるからです。

それでは実際の例題をみてイメージをつかみましょう。

2.部品不良の確率を求める。

<例題>
例えばΦ10±0.1のシャフトを製作する場合を考えてみます。
このシャフトの不良率は0.3%です。
※ ここでいう不良率とは、シャフトが規格外になる確率です。
今回シャフトを100本製作することになりました。
その中に1本不良品が入っている確率はいくつでしょうか?

<答え(考え方)>

二項分布の確率式は

でしたね。これに
 n=100(シャフトの製作本数)
 r=1 (不良品の数)
 p=0.003 (不良率:シャフトが規格外になる確率)
を代入してみましょう。

  P(r)
=nCr・pr・(1-p)n-r
= 100C1・0.0031・(1-0.003)100-1 
=0.223

つまり、
『不良率0.3%のシャフトを100本つくったときに、
その中に1本不良品のシャフトが混ざりこむ確率は22.3%ありますよ』
といういうことになります。

このように、
二項分布を使うことで製作した部品に不良品が混ざりこむ確率が計算できるようになるんです。

そして、
この性質を利用して品質管理においては、
二項分布を受入検査に利用しているんです。
QC検定を勉強している方なら見聞きしたことあると思います。
OC曲線ってやつです。

本日はここまでにしたいと思います。
最期まで読んでもらいありがとうございました。

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